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くっついた後のふたりです^^ 受験勉強中のリディアとエドガーのお話。
大学とか大学院の制度は日本のお話になってます。
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そういえば、と軽く告げられた言葉に、リディアは勉強の手を止めて目を瞬かせた。
「え? エドガーも大学に行くの?」
「受けるのは大学院の方だけどね。願書は出してきたよ」
「って、教師の仕事はどうするのよ」
「きみがいなくなるのに、残ってたって仕方ないじゃないか」
そんな理由で、とリディアは反論しかけるが、そういえばそもそも彼が高校の教師になったのだって、そもそもリディアが目的だったのだ。
以前は、彼の悲願を叶えるためにとった行動だった。
今度は婚約者であるリディアの傍にいたい、ということだろうか。
その気持ちを嬉しいと思うのか重いと思うのかは、微妙なところだ。ただ、こんな目立つ人と一緒にいて、穏やかに大学生活を送れるのだろうかという懸念はある。
「……なんで大学院なの?」
「理事会からの派遣、っていう名目だから。さすがに私事で辞めるのは理事長が許してくれなかったよ」
社会人経験者のための特別枠があってね、という説明を興味深く聞いてから、リディアはいまさらながらに首を傾げる。
「あたしが落ちたらどうするの?」
「答案を白紙で出さない限り、きみが落ちることはないよ」
僕が教えてるんだから、と不敵に笑うエドガーに、リディアは唇を尖らせて不満を訴える。
「自惚れ屋なんだから」
「本当のことだからね」
大きな手のひらが膨らみかけた頬を撫でて、唇に軽くキスが落ちた。
「お喋りは終わり。話したがりの唇は塞いでしまうよ」
「あなたが話し始めたんじゃない……」
そうだったね、と笑うエドガーをひと睨みして、だいぶ苦手意識が和らいだ化学の問題にまた取りかかった。
無事に大学に受かったことを告げると、満面の笑みで抱きしめられた。
おめでとう、と言葉にするだけでは足りないように、リディアの顔中にキスを降らせていたエドガーは、そういえば、と動きを止めた。
「大学院、行かないことになったんだった」
「えっ、そうなの?」
一抹の不安を抱きながらも、エドガーと送るキャンパスライフを密かに思い描いていたリディアは、思わずがっかりしてしまった。
早く言ってくれればよかったのに、と恨めしげな声が出てしまう。
そんなリディアを上機嫌に抱きしめて、エドガーは笑った。
「講師で駆り出されることになったから。リディアも僕の授業をとってよ」
「……講師?」
「ほら、社会人入試の願書には論文を添付しなくちゃいけないっていう話をしただろ? 選考に関わってた教授に気に入られたみたいで」
講師なら時間の縛りも緩いし、教わるより教える立場の方が気楽だし、と笑うエドガーを、リディアは何とも言えない気持ちで見つめる。
「リディア?」
「あなたって本当に、すごい人なのね」
なんでこんな優秀な人が自分の傍にいて、あまつさえ当たり前のように自分を抱きしめているのだろうと思う。
きょとんとした顔のエドガーはなんとなく幼く見えて、可愛らしいとさえ思えてしまうのに。
「大学の講師なんかじゃなくて、あなたならもっとすごいことができるんじゃないの?」
身を捩って、腕一本分の距離を開ける。
リディアの傍にいるという選択肢を捨てれば、もっと可能性は広がるのではないかと思う。
そうした方がエドガーのためになるのではないかと、リディアは彼を見上げた。
エドガーの顔つきが改まり、離れたリディアを引き戻すように、やや強い力で肩を抱く。
「リディア、どんな能力も、使わなくちゃ意味がない」
「ええ」
「もうひとつ。無闇に使っても意味がない。きちんと目的がなくちゃね。―――今の僕の目的は、少しでも長い間きみの傍にいること」
「……エドガー」
「講師をしてても仕事なんていくらでもできる。起業だってしようと思えばいくらでもできる。けどねリディア、可愛い婚約者が学生時代を堪能するのは今しかない。隣にいる権利を、誰かに譲ってやる気はないよ」
それでいいのかしら、と思う。
けれどエドガーの瞳は真剣そのもので、リディアはしばらくそれを見つめてから、そっと息を吐き出した。
「あなた以外の誰かに、傍にいてもらうつもりはないわ」
ボソボソと呟いた言葉は言い訳じみていただろうか。
機嫌を損ねてしまっただろうかと不安に思っていると、全身を包み込まれるように抱きしめられた。
こめかみに唇を受けて、顔を上げる。
愛おしさが滲み出るような灰紫にとらわれて、リディアはエドガーにしがみついた。
またまた読むことができてうれしいです^^構うのが楽しい~ってしがらみなくラヴラヴなのがいいですよね。業務内容が変わってバタバタの日々のオワシスでした。ありがとうございました。
お仕事お忙しいようで…! 息抜きに使っていただければ幸いです^^ お体に気を付けてくださいね><
コメントをありがとうございましたv
思いのほか需要があるのだとびっくりです…反応くださってありがとうございます><
本編のほうもそのうち…そのうち……!
コメントをありがとうございましたv
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