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伯爵と妖精、オリジナルなど。コメント等ありましたらお気軽にどうぞv 対象年齢はなんとなく中学生以上となっております(´v`*)
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伯妖新刊読みました……!
以下、たいしたことないですがネタバレ。

なんかいろいろと思うところはあるのですが、一番の衝撃は唐突に退場したあの人についてですね!
これは仲間になるフラグ…! と頭の中で幸せ伯爵ファミリーを思い浮かべつつページをめくったあとの衝撃ったらなかったです。
この人とリディアのやりとりは、なんか本当にリディアが聖女かなんかに見えました。勿体ない退場だった……。

以下はそんな思いとはあんまり関係がないエドリディです。
寝てないのに毎晩求めてるのかそうか、と、萌え処なのか突っ込み処なのかよくわからないところで妄想を繰り広げてみました(´ワ`*)


+++


重なり合った身体が離れた後、リディアは全身の力を抜いてベッドに身を任せていた。
呼吸が落ち着いていくのと同時に眠気が襲ってくる。
抗わずに目を閉じたリディアは、けれど、彼女を囲っていた温もりが離れていくのを感じて、懸命に目蓋を開いた。
緩慢に身じろぎして、半身を起こしてガウンを纏うエドガーを、寝ころんだまま見上げる。
「……どこに行くの?」
「部屋にいるよ。心配しないで」
「眠らないの?」
「リディアは寝てて。眠いだろ?」
 まだなにか言い募りたい気がしたけれど、大きな手のひらにゆっくりと目蓋を覆われると、それ以上抵抗することはできなかった。

 

目蓋の裏から明かりが透けているのが見え、リディアはふと意識を浮上させた。
目蓋を押し上げ、寝ぼけ眼で薄暗い部屋を見渡すと、ベッドから見える位置でエドガーが本を読んでいるのが見えた。
ランプの明かりを手元に置いて、肘掛け椅子に座るエドガーは、本に集中しているのか、リディアの方を向かない。
今何時かしら、と、瞬きをするつもりで目を閉じ、そのまま数瞬意識を飛ばしてしまった。
再び目を開けた時は、いくぶん頭がはっきりしていた。
カーテンの隙間から光が差している様子はなくて、まだ真夜中なのだろうとあたりをつける。
先ほどの光景が夢じゃなかったことを証しづけるように、エドガーは変わらずリディアの視線の先にいて、静かにページを捲っていた。
―――眠れないのかしら。
それもプリンスの影響なのかと、リディアの胸は痛む。
夜はとくにプリンスの影響力が強くなると言っていた。リディアに触れていると安心すると言っていたけれど、それが及ばないくらい、事態が悪化しているのだろうか。
―――そんなの、嫌だ。
急に焦りが胸に湧いて、ベッドの上で身を起こした。
シーツが滑り、白い肌が露わになる。慌てて上掛けを引き上げると、驚いたようにこちらを見ているエドガーと目があった。
「リディア。ごめん、起こしちゃった?」
「ううん。自然に目が覚めたの」
そっちに行ってもいい? と聞くと、もちろん、と返ってくる。
ガウンを求めて視線を彷徨わせるけれど、見える範囲には落ちていない。
気が急いているリディアは、数秒逡巡した後で、シーツを身体に巻いてベッドから降りた。
裸足でぺたぺたとエドガーに近づくと、彼は本を置いてリディアを迎えるように両手を広げてくれる。
「隠さなくてもよかったのに」
「……何いってるの」
赤らめた頬を、むっと膨らませる。
シーツで隠れた身体の線を探すように、エドガーの両手がリディアを辿る。腰骨のあたりをやんわりと掴まれると、気恥ずかしさはなくならないものの、その温かさにほっとした。
「おいで、リディア」
「え?」
「裸足じゃ冷えるだろ」
そう言って示されたのはエドガーの膝の上だ。
肘掛け椅子なら、机の対面にもう一つある。そこに座ればいいんじゃ、と視線をうろつかせるが、腰からゆっくりと背中を撫で上げられて、なんとなく抗えなくなってしまう。
おずおずとエドガーの肩に手をかけ、しっかりとした感触の膝の上に座る。彼を見下ろす形になって、落ち着かない。
エドガーは嬉しそうに笑って、リディアの鎖骨に鼻を押しつけるようにしてくすぐってきた。
シーツが落ちないように片手で押さえているリディアの手をやんわりと外し、胸元に顔を埋める。
「ドキドキしてる」
呟いて、そっと息を漏らすような素振りを見せるものだから、リディアは思わずエドガーの頭を抱いた。
髪を撫でて、つむじに頬を当てる。なんだか新鮮だね、と弾むような口調で言うものだから、笑みを零した。
「……変な感じ?」
「安心する」
大きな手のひらがリディアの背中を撫でる。
いつの間にかシーツが下へ下へとずり下がっていることに気づいたのは、エドガーの唇がいたずらをしかけるようにリディアの胸元で動き始めてからだった。
照れと焦りを感じながらも、リディアは結局、エドガーがしたいようにさせることに決めた。
―――眠れないの?
と、その一言がどうしても聞けなくて。彼の抱えているものを彼の口から語られるのを聞くのが躊躇われて、リディアは口をつぐんだまま、広い胸に浚われる。
再び始まったばかりの、エドガーと共に過ごす航海は、すべてが順風満帆とはいかないようだと、ぼんやりと霞む思考でそう思った。

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コメント
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無題
原作の行間も本当にこんな感じだったのでは、という感じで読ませていただきました。
寝てないのに毎晩・・・の件は私も思いました。突っ込み処だと思います(笑)
プリンスがあまり暴れなくなって事態はかえって深刻になった、のは確かなんですが、ここぞとばかりにエドガーが甘え倒していたようにも見えたり。
リディアはやっぱり、エドガーを眠らせる術を伝授してもらっておくべきではないでしょうか(エドガー不本意)。
スイ 2011/10/08(Sat)23:40:40 編集
無題
やはり突っ込み処なのでしょうか(笑 いやもうエドガー……読者がシリアスになりきれないのは概ね彼のせいだと思います。
ここぞとばかりにエドガーが甘え倒してた、私もそんな気がしました! によによ処だったと思います← 可愛らしく甘えるだけじゃ治まらないのがエドガーですよねえ。不本意に眠らされるエドガーが見たかったです(笑
コメントをありがとうございましたv
【2011/10/30 01:53】
無題
楽しく読ませていただきました
寝てないのにもあれだけど、フランシスの
眠らせる方法を教えるとうらまれそうだからってのも突っ込みどころと言うか
やっぱりまわりからそうみられてるのかと
そしてリディアは理解できてないってのが
(笑)

秘密の花早速DLしました
楽しく読ませていただいてます
natuki 2011/10/09(Sun)08:24:37 編集
無題
リディア以外はみんなわかってる、ていうのもなかなかおいしい構図ですよね(笑
純粋に心配で心配で、ていうリディアに対する返しがそれかフランシス、と、思わず笑ってしまいました(笑 エドガーとフランシスのコンビ、好きです(´v`*)
こちらの記事と、秘密の花も、読んでくださってありがとうございます! 楽しんでいただけたなら嬉しいですー><v
コメントをありがとうございましたv
【2011/10/30 01:57】
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