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伯爵と妖精、オリジナルなど。コメント等ありましたらお気軽にどうぞv 対象年齢はなんとなく中学生以上となっております(´v`*)
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今年はホワイトクリスマスになりそうな感じらしいですね!
22日に早々にクリスマス会を終えて、残りの連休ひきこもっている私にはあまり関係がありませんが(爽
お仕事の方はお疲れ様です><

時間があるので、「Only loving~」のおまけ話をアップしたり、手に入れたコミスタで漫画を描いてみたりしています。
春コミ以前のイベントには出られそうもないので、今から春コミ用の原稿描いてます(´ワ`*)←どれだけ楽しみなのか

今回は柄にもなくイベントにのっかったエドリディを書いてみました。
のっかったといってもいつも通りですが……なんとなく「十二夜~」のお話あたりの時間軸だと思っていただければ幸いです(´v`*)

よいクリスマスを!


+++



 なんやかんやと言いくるめられて、エドガーと二人で自室に戻ってきたリディアだが、扉がぱたんと閉められた瞬間にさすがに唇を尖らせた。
 エドガーと共に過ごす時間は、リディアにとっても幸せで大切なものだ。
 けれど、せっかくのクリスマスに父親や友人とだってもう少し語らっていたかったと思うのは、リディアのわがままではないだろう。
 父親との話の最中に彼に手を引かれても拒めきれない自分も大概甘いと思うが、それにしても他の誰もエドガーと、それからリディアの行動を窘めようとしないというのもどうなのだろう、と思う。
 せめてエドガーに一番近しいリディアが一言くらい苦言めいたことを言っても罰は当たらないだろう。
 そう思い、息を吸い込んだけれど、リディアがなにかを言う前にエドガーが彼女と向き合い、愛おしそうな瞳で見下ろしてきた。
「やっと独り占めできた」
 子どものように屈託なく、嬉しそうに笑うものだから、しかめつらしい顔をしようと思ったのにできなくなってしまう。
 眉尻を下げて、頬を緩めて、額へのキスを受けながらリディアは小さく息をついた。
「父さまに呆れられちゃうわ」
「お義父さんは許してくださってるよ。最近は僕のこと、息子だと認めてくれているみたいだ」
「結婚した時から、父さまはちゃんと認めてると思うわ」
「うん、そうなんだけど。……なんというのかな、眼差しがあったかくて」
 リディアがぱちりと瞬きをする先で、エドガーが少し照れたように笑っている。
 じわじわと嬉しくなってきて、リディアはエドガーの手をそっととった。
「家族、ですもの」
「うん」
「父さま、エドガーとの会話を楽しんでるわ。あなたも気を遣ってくれてるんでしょうけど、見ていて嬉しくなるくらい」
 感謝の気持ちが湧いてこれば、自然と彼の手のひらへキスを落としていた。
 リディアのちょっとした所作にもすぐ熱を高まらせてしまうエドガーは、自由な方の手で彼女の腰を引き寄せて、ぐっと身体を密着させる。
「だからねリディア、お義父さんにとっても、僕らが仲良くしている姿は微笑ましく映るんだと思うよ」
 そうなのかもしれない。けれど、微笑ましいと言うには熱を湛えた瞳に見つめられて、リディアは顔を火照らせる。
 首周りを覆っていたふわふわのファーをとられ、ほっそりとした首から肩の線があらわになる。
 エドガーは覆い被さるようにそこに唇をあてがい、輪郭を辿るように順番にキスを落としていく。
 空気に触れてひんやりとしたそこに熱が点されていく感覚に、ただ優しく触れられているだけなのに、リディアの息は上がっていく。
「エ、エドガー……」
「ん?」
「あの……喉とか、渇かない?」
 自室に入ってから、座りもせずにやりとりしている。
 このままなし崩し的にベッドに連れて行かれるのではないかという予感から、そんなことを言ってみたけれど。
「そうだね、唇も湿らせないと」
 弧を描いた薄い唇が軌道を変えて、薄く開いたリディアのそこを覆う。
 思わず目をぱちぱちとさせてしまったリディアだが、エドガーが彼女の唇を舌で丹念になぞり、そのまま歯列を割って入ってきたところで、はっと気づいて身体を熱くした。
 喉が渇く、なんて。こういうことをねだったわけではないのに。
 リディアの小さな咥内を満たすように、大きな舌がうごめいている。唾液が混じり、喉の奥へと流れていくものを、リディアは必死に嚥下する。
 奥の方で縮こまっていたリディアの舌もとうとう引っ張り出されて、吸われたり、甘噛みされたりしているうちに、とうとう身体に力が入らなくなってしまった。
 くずおれてしまう前に抱き取られて、エドガーの広い胸にもたれこむ。自分のせわしい呼吸音の他に、彼の身体の奥からせっかちなリズムを刻む鼓動の音が聞こえてきて、なんだか穏やかな気持ちになる。
 エドガーの手がリディアの髪のピンを抜き取り、背中に流されたキャラメル色を優しく梳く。
 そのついでとばかりに、背中のボタンを外され、リボンを解かれていく気配を、顔を赤くしながらじっと受け入れていた。
「リディア」
 耳元に吐息がかかり、湿った音と共に耳たぶが優しくはまれる。
 ぴくりと震えてしまう肩を宥めるように動いていた大きな手のひらが開いた背中をなぞり、膝裏へ回り、彼女をぐっと抱き上げた。
「愛してる」
 リディアをまるで戦利品のように誇らしく掲げ、満足げに笑う顔は少年のようだ。
 ドレスのはだけた、はしたない格好をしていることが気にならなくなるくらい、彼の瞳はリディアへの愛情で満ちている。
 迷わずベッドルームへと進んでいくエドガーに運ばれながら、結局こうなるのねとリディアは思う。
 けれど、これが彼の独りよがりなわがままだとはどうしても思えないのだから、リディアに文句を言う筋合いはないのだった。
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