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記事をあげるたびにお久しぶりですと行ってる管理人です、お久しぶりです><
久しぶりにエドリディ書いてみたら、けっこうすらすらと書けて、なんかもう身体に染みついてるなあとちょっと恐ろしくなりました(…)
でも文章力落ちてる気がします。長い文章が書けません(´・ω・`)

新刊を読んで一番衝撃的だったのはリディアのキスがうまくなってたことです。
キスがうまくなっても相変わらず初々しくて可愛いリディアとか、どれだけエドガー喜ばせれば気が済むの……!


+++



 口づけを素直に嬉しいと感じられるようになったのは、いつからだっただろう。

 少し強引に、けれどとても優しく引き寄せてくる腕に身を任せれば、すっかり慣れた温もりが降ってくる。
 柔らかい、湿った感触がぴったりとリディアの唇を覆ってしまうと、今日はいつもよりも乾燥してるだとか、そんなことまでわかってしまう。
 促されて、唇を開いて、彼が招かれたがっているのか、招き入れたがっているのかを推し量る。
 髪の中に差し込まれている指がゆるくリディアの頭皮を引っ張り、僅かに開いた上唇を優しくはまれる。
 その行動が意味するところを悟って、思わず眉をひそめた。
 ――自分からするのは、苦手なのに。
 最近、エドガーはなにかとあればリディアの方からさせたがる。
 キスがうまくなったね、と嬉しそうに言われるのは、満更でも、ないけれど。
 ――って、あたしったら、なに考えてるの。
 一気に恥ずかしくなって、ぐい、とエドガーの胸を押してしまった。
 唇と、身体が離れて、思わず取ってしまった行動にしまったと思う。
 おずおずと顔を上げると、エドガーが驚いたようにこちらを見ていた。
「気に入らなかった?」
「そういう、わけじゃ」
「もっとゆっくりした方がいい? それとも、激しく?」
 真剣な表情でそんなあからさまなことを言われても、リディアには恥ずかしさが増すばかりで反応できない。
 押し黙ってしまうと、熱を持っている耳たぶをひんやりとした指先が撫でた。
「じゃあ今回は、僕のペースで」
 大きな手のひらが項を掴んで、引き寄せられたと思ったら目を閉じる間もなく唇が合わさった。
 間近で見つめた灰紫は確かに笑んでいて、リディアは慌てて目を瞑る。
 深く抱き込まれて、すっぽりとエドガーに包まれているような心地になる。
 エドガーがむき出しの手で、唇で、辿っていく先から愛おしい温もりが点っていくようだ。
 僕のペースで、と言ったエドガーはけれど、リディアのペースにあわせてくれているようだった。
 恥ずかしさに強張っていた身体の力が抜けるまで啄むような口づけを繰り返した彼は、リディアが広い背中に腕を回したのを合図に、彼女を押し開いて入ってきた。
 絡んでくる舌に、リディアも自然と動きを合わせる。
 まるでダンスのようだ。呼吸を合わせて、動きを合わせて、緩急をつけて。
 ついつい夢中になってしまったから、唇が離れて、彼の胸に抱き寄せられても、頭が働き出すのに時間がかかってしまった。
 エドガーが背中に流しているリディアの髪をいじっているのをぼんやりと感じていると、ふと彼が笑みを漏らした。
 問うように視線をエドガーにあわせると、彼は楽しくてたまらないといった様子で目を細める。
「リディア、表情が蕩けてる」
「……え」
「そんなに気持ちよかった?」
「……」
 突き飛ばそうかどうか数瞬迷い、まあいいか、と額をクラヴァットに押しつけた。
 頭がふわふわしてるし、頬が熱いのは自分でも自覚してるから。
「……本当に?」
 驚いて、喜んでいる声がする。せめてもの抵抗で、頷きもせずにじっとしていたけれど、彼にとってはあまり関係なかったらしい。
 伏せた顔を無理矢理上げさせるようなことはせず、エドガーはただ優しくリディアを抱いて、髪を撫でる。
 頭にすり寄せられる頬の感触を感じながら、リディアはそっと口を綻ばせた。
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初めまして
初めまして ユリといいます!
お話凄くよかったです!!
ドキドキ感がおおきかったです!!

先生と教師の伯妖パロ大好きです
これからも頑張ってください!!
ユリ URL 2011/01/11(Tue)20:35:24 編集
初めまして^^*
読んでくださってありがとうございます!
キスネタのお話はいくつも書いていますが、何度書いても飽きませんね! 原作の方でもキスシーンがわんさかあるので、なんの抵抗も書けてしまいます(笑
教師パロ、気に入ってくださっているようで嬉しいですv続き物の方は続きが出るのか怪しいですが(…)、小ネタは思いついた時にちょこちょこ投下していきたいと思います><
コメントをありがとうございましたv
【2011/07/28 19:13】
ちょっと心配
こんなにラヴラヴだと後が怖いな~
とか本編で思ってしまうのですが、ここの二人は安全そうでなによりです^^
新作おもしろかったです♪
っていうかあまあまですな~~。いいな~~。
私もこんな彼氏ほし~な~。
なんて思ってしまう今日この頃(笑)
桜華桃蘭 2011/01/18(Tue)23:06:26 編集
確かに
本編で甘甘前回だと、「谷先生、これからの試練のために今の内に甘い蜜を吸わせようとしている……」とか思ってしまいますよね(笑
離れている二人は切ないし寂しいしで筆が進まないので、ブログで出てくることはあまりないと思います(ぐっ
あまーい彼氏がいたら楽しいでしょうねええええ>< しかしエドガーみたいなのは大変だと思います…(笑 付き合うならポールさんが良いな!(なんか言ってる
コメントをありがとうございましたv
【2011/07/28 19:16】
素敵な二人
やっぱりエドリディは二人の世界してる時が一番ですね。微笑ましいです

次の新刊が待ち遠しくて…でもエドガーがどうなってるかが怖いので、早くみたいような見たくないようなです。
でも楽しみですね

更新ありがとうございました。
木苺 2011/01/21(Fri)14:17:56 編集
お花飛ばして
エドリディはやはり、お花飛ばしてほわほわしているのが一番和みます(´ワ`*)エドガーのせいで、淡い桃色と言うよりは妖しい紫よりのピンクかもしれませんが(笑
エドガーもリディアも背負っているものが過酷な分、二人の世界で思いきり気を抜いていてほしいなあと思ってしまいます><
コメントをありがとうございましたv
【2011/07/28 19:18】
ステキでした。
初めまして。
いつも拝見させて頂いているので、初めてな気がしません(笑)

小説とてもステキでした!
二人の雰囲気が甘~くて、砂糖菓子を食べているような気分になりました。

二人の恋愛は、やはりエドガーが主導権を握っていますが、結構リディアもエドガーを振り回しているような気がします(笑)

本編でも、この甘い二人の様に、幸せでラブラブになって欲しいものです。

次も頑張って下さい。

長くなってすみません。
重ね重ねですが、携帯からですみません。

2011/01/21(Fri)17:56:30 編集
ありがとうございますv
作品を見ていた抱けているだけでもありがたいのに、コメントまで残してくださってありがとうございます!(返信が激遅で本当申し訳ないです……
あまーい二人の世界に入っている時は、お互いに「相手に翻弄されてる」って思ってればいいなあとか考えています(ぐっ つまりは、両方とも溺れているんですよね! あまあま!
本編でも早く憂いなく幸せになって欲しいものですね……しかしそうなったら連載が終わってしまうということなのでどう転んでも読者としては切なくなりそうです(´ω`)
コメントをありがとうございましたv
【2011/07/28 22:47】
あまあま♪
お久しぶりです(^^)
すごっくあまあまで、でも優しくて、すごく読んでほっとしました。
「キスが上手くなったリディア」私もすっごく印象的でした!このフレーズがら早速こちらを書きあげられるとは!
もう、ほんっと楽しく拝見させて頂きました♪いつも素敵な作品ありがとうございます。
神楽 2011/01/24(Mon)18:59:48 編集
ほわほわ♪
ご無沙汰しております…!!
エドリディのあまあまには熱かったり切なかったりいろいろとバリエーションがありますが、やっぱりほんわかと優しいのがいいなあと思います(´v`*)
「キスがうまくなったリディア」、衝撃的でしたよね! この夫婦、リディアが積極的になったら歯止めがきかなくなる気がするんですけども、大丈夫なんでしょうか(笑
コメントをありがとうございましたv
【2011/07/28 22:50】
無題
初めまして!ラブラブな二人、堪能させて頂きましたvv「慈母の光」もまさに原作の雰囲気そのままでとっても素敵なお話しでした。
最新刊では、ますます過酷な状況なエドガーに泣けました・・。早くこのお話しのような幸せな二人を見れる事を願ってもやみません。
いちご 2011/03/08(Tue)07:17:44 編集
Re:無題
初めまして、読んでくださってありがとうございますv
原作でのプリンス解放直後は悶々と「慈母の光」のようなお話しか考えられなかったのですが、やっぱり甘いのがほっとする! と、こんなの書かせていただきました(´ワ`)
「慈母の光」にも感想くださってありがとうございますvシリアスも好きですけども、それを乗り越えた後の幸せな二人を早く見たいですね><
コメントをありがとうございましたv
【2011/07/28 22:52】
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